2012年1月18日水曜日

エッフェル塔

たまたま図書館でエッフェル塔の本を見つけたのでパラパラと読んでいた。

エッフェル塔はいつも下から眺めるばかりで、先月ついにきちっと登ったのだけど、その際にあの巨大な塔が僅か2年半(29か月)ばかりで完成したことに衝撃を受け、構造デザインのカッコよさに改めて感服したばかり。

かのモーパッサンがエッフェル塔のレストランで食事をするのが好きだ。ここならエッフェル塔を見ないですむから、と言ったのは有名だが、エッフェル塔はなかなかどーしてカッコイイと思う。当時の批判の一部はあまりに技術偏重だったから、というのもあるらしい。建築家のデザインや装飾をくわえて今の形になったらしいが、元々形状は水平方向からの風の応力にどうこたえるか、というところから基本的な構造が決定された模様。

詳細図面は3600枚に及ぶのだとか。

そんなエッフェルがアーティスト達連合から出された非難に対して答えた文がとてもカッコ良かったので記録のためにここに記載。

"Parce que nous sommes les ingénieurs, croit-on donc que la beauté ne nous préoccupe pas dans nos constructions et qu'en même temps que nous faisons solide et durable, nous ne nous efforçons pas de faire élégant? Est-ce que les variables fonctions de la force ne sont pas toujours conformes aux conditions secrètes de l'harmonie?"
我々が技師(エンジニア)であり、我々の建築が美しさと無縁であると思い、我々が丈夫で長持ちするものを建てると同時にエレガントなものを建てようと願っていることを信じないというのか?力学の持つ必然性(変数関数)は常にハーモニーを奏でる秘薬ではなかったか?

とのこと。構造デザインここに極めりって感じ。

とはいえ、エッフェルさんが元々化学専攻であり、かつエッフェル塔のデザインは彼の会社の部下2人が行ったことはここではあまり語らないことにしておく。

アメリカの自由の女神の鉄骨構造や、ガラピ橋を作り、エッフェル塔が20年契約の後に壊されないよう空気力学の研究をしたり、ラジオ(無線)の研究(ラジオ電波基地になってエッフェル塔は解体を免れた)をした彼はやはりすごいと思うから。

0 件のコメント:

コメントを投稿