2012年12月2日日曜日

農家日誌⑤ 野菜の売られ方1

※これは僕が北軽井沢の有機農園でバイトをした経験と本で得た知識を元に書いていますのでサンプルはn=1なので実態が普遍的なわけではないですよ。あしからず。


最近は、契約農業が主流かなぁ。

と雇い主は言っていた。有機農業だから、というのもあるが、確かにJAに出荷する分に加えて某居酒屋チェーンに出荷したり~さんに出荷と色々あった。某チェーンカフェからも契約の話が来ているそうな。

野菜と言えばJAと僕は思っていた。実際、JAに納める野菜の量は沢山あったから。一日でレタス80ケース(1つ14個入りとか)とか普通に出荷したりしていた。


ある日、そのJAに野菜を出荷すると、奇妙な張り紙が。

販売額が書いてあるのだが、手取りが 0円

となっているではないか。野菜を売ってるのに0円??
良く見ると流通代と箱大で2/3を占めている。そこに市場手数料、JA手数料、冷却代、etcがかさむと農家の手取りは0 らしい。

ようするに、農家は箱代を還元(段ボールは事前購入)しかできないのか?汗水たらして10kgのレタスを出荷して。

すごい腑に落ちなくて、数日後そのことを聞いてみると、実際その通りだった。

JAというのは必ずしも悪魔ではない。まぁ色々ろくでもない評判は聞くが。

JAの野菜の買い取り価格は全て市場価格に左右されるらしい。つまり豊作だと値崩れする。今年はキャベツがそうだった。嬬恋などで恐ろしくキャベツが取れた今年のキャベツの値の崩れ方はすごいらしい。だから、市場価格が高い時は儲かる。だけど、0円のときだってある。それにJAはいくらでも野菜を引き取ってくれる。

契約農業が主流、というのはそういうことだ。
ある程度一定の安定した(=農家に利益が出る)価格で売るためには契約農業が良いらしい。大体毎日nケース出荷と決まっている。安定した収入口を手に入れるには契約農業が大事のようだった。

なるほどな、と思った後雇い主はこう続けた。


「けれどもね、契約農家も完全な契約ではないんですよ。どうしてか、わかります?」





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